外国人住民が6万人を超え、全体に占める割合が全国3位の群馬県。県は外国人住民との融和を進めてきたが、日本語が堪能ではない住民への災害や防犯などの情報周知が、兼ねてから課題となっていた。
そこで県警は4月、外国人住民のためのフェイスブック(FB)を開設した。外国人住民に特化した警察のSNSは全国初という。
4月15日、接客やITスキルなどを学ぶ留学生が集まる「NIPPONおもてなし専門学校前橋校」(前橋市)。ブラジル、ベトナム、中国など11カ国の新入生60人はスマートフォンを取り出し、県警職員の説明を受けて「群馬県警察公式Facebookページ」を登録した。
バングラデシュ出身のムルシェド・ヌルルさん(28)は、これまで自治体のホームページなどで生活情報を確認していたが、「FBは毎日見るし、緊急通知も受け取れる。漢字にふりがなもあってわかりやすく、便利」と話した。
「事故(じこ)などで、警察(けいさつ)に急(いそ)いで連絡(れんらく)したいときは、110番!」「お酒(さけ)をすこしでも飲(の)んだら、車(くるま)を運転(うんてん)してはだめ!」
公式FBではこうした日本のルールのほか、不審者の出没や地震の避難場所といった緊急情報を発信し、登録者へ通知する。
英語などでの発信も検討したが、県内には110カ国以上から外国人が集まっており母国語が多様なため、国が推奨する「やさしい日本語」を使うことにした。
日本でもFBは一般的だが、2020年度の総務省のSNS利用調査では、LINEやツイッター、インスタグラム利用者のほうが多かった。
なぜFBなのか。
そこには、県警組織犯罪対策…
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Source : 社会 – 朝日新聞デジタル